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TDLはもうすぐクリスマス [恋バナとか]

いつでも笑って楽しんでいられたらいいね。
でも、人生は晴れの日ばかりじゃない。
自分のせいで、他人のせいで、雨の日も曇りの日も嵐の日もある。

学生のとき、すごく好きになった人がいた。
もうその人以外にあたしの運命の人はいないとまで信じていた。
それこそ月に何度も会えなくても、週末の夜だけしか会えなくても。

彼が別の誰かをあたしに見ていたとしても、一緒にいるときはあたしには優しかったから・・・。
あたしは彼が好きだった。

ふたりはちゃんと
結婚して
いつか子供が生まれて
そして
おじいさんと
おばあさんになって
ありがちな
幸せな一生を送る
ふたりの気持ちさえ
変わらなければ
それは約束されたことのように
あたしたちに
与えられるはずの人生

(『冬の星が踊る』岩舘真理子 1989)

あたしは彼と結婚したかったし、彼も大学を出たら結婚しようって思ってたはずだ。

ほんの小さなきっかけだった。すれ違ってしまった。

あたしはやりたい仕事があったし、彼は家庭に入って欲しかったんだ。
それでも、14歳も下のあたしの夢を応援してくれてた。
どこかで不満があったのかもしれない。

だから、このタイミングだったんだろう。

神様は意地悪だ。今でもあのときの自分の運命を恨む。

彼の前に昔彼が駆け落ちした彼女が現れた。
子どもと一緒に。

彼女は彼と引き離された後、別の人と結婚したらしいけど、ダンナからの暴力で子どもを連れて実家に帰っていたらしい。

ひと言で言うなら、繊細な白い花みたいな女性だった。
守ってあげたい人っていうのはこういう人を言うのだろう。

「キミはこれから未来があるし、自分じゃなくてももっといい人に出会えるから。彼女は俺がいないと・・・」

あたしだって、弱いんだよって、あたしは言葉を飲み込んだ。

こういうときに、なんで「そうだね」とか「わかった」とか言ってしまうんだろう?

バカだ・・・あたしは。

そうなんだ。
あたしじゃなくて、彼は彼女を選んだ。

その年、クリスマス礼拝に行こうって、クリスチャンだった彼と約束していたのに、彼は来なかった。
きっと彼女と彼女の子どものためにあれほど嫌っていたクリスマスイベントをやってたんだろう。

・・・20のクリスマスの夜。

たったひとつの
希望だって
無数の夜景の中の
夜空の星の中の
床に散らばってる星の中の
どこかに
もしかしたら
あるかもしれない

(『冬の星が踊る』岩舘真理子 1989)

まぁ、そんなこともあるやね。
( ´ー`)フゥー...
別に20に戻って、やり直したいとは思わんけども。

わかったことはひとつ。
どうやらあたしにはクリスマスにロマンティックなもんとは無縁らしい。


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